不法投棄(ふほうとうき)
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不法投棄とは・・? 犯罪!その罪の重さは・・・
不法投棄とは、定められた場所以外の所にごみを捨てる行為のこと。処理費用や手間などを惜しみ、違法な投棄を行う事例が後を絶ちません。廃棄される物は残飯や家電製品、バイクや自動車などから、産業廃棄物まで多岐にわたります。特にテレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品に関する不法投棄は、実際に目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
一つぐらいなら誰かが片付けてくれるだろうと思う人もいるかもしれませんが、不法投棄は犯罪であり、重い罰則が設けられています。懲役5年以下もしくは1,000万円以下の罰金またはその両方が科せられますので、犯罪であるという意識を持ち、自分自身が不法投棄をしないことはもちろん、投棄しようとする人を見逃さないことも大切です。
また、土地や建物を所有、管理している場合は不法投棄の被害を受ける可能性もあります。ごみを捨てても構わないという思いを抱かせないように清掃や管理を十分に行い、柵や看板を立てるなどの対策をして環境を整えましょう。もし、不法投棄された場合、その廃棄物を勝手に移動してしまうと、その行為が不法投棄とみなされることもあります。処置に困った場合は自治体や専門業者などに相談しましょう。
国を挙げて対策が広がる産業廃棄物の不法投棄
産業廃棄物の不法投棄については、国としても対策を施しています。環境省による平成29年度の調査によると、全国で新たに163件の不法投棄が発生し、その不法投棄量は3.6万トンにも上りました。不法投棄が非常に多かった平成10年代前半に比べると大幅に減少しているとの見方もありますが、不適正処理や不法投棄物の残存も少なくありません。
そのため、不法投棄の未然防止や拡大防止への取り組みとして、「全国ごみ不法投棄監視ウィーク」などの展開による監視活動の強化や、関係法令などに精通した専門家の派遣により都道府県へ助言を行うなど支援を行っています。また、都道府県などが実施する不法投棄などの支障除去について、費用面での支援も実施しています。
引っ越しや大掃除の時期は要注意! 不法投棄を見逃さない
不法投棄が起こりやすい時期として、家庭から大量のごみが発生しやすい引っ越しの多いシーズンや、大掃除で家や会社の片付けをする年末などが挙げられます。家電リサイクル法の対象製品は、小売店や指定業者への引き取りを依頼するか、指定引取場所へ直接搬入するなど、適正な方法で処分しましょう。
不法投棄物を処分したり、リサイクルしたりする場合には、私たちの貴重な税金が使用されることになります。不法投棄がされていないか日頃から注意をして、発見した場合は自治体などに報告するといった行動も大切です。不法投棄は、次の新たな不法投棄を招くことにつながりますので、目にしたら早急な対処が必要になります。対処の仕方がわからない、面倒くさいと放置することなく、関連する窓口や業者に早めに相談するとよいでしょう。