がれき類(瓦礫)(がれきるい)
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がれき類=コンクリート??
がれきとは、一般的には破壊された建造物の破片などのことを指し、主に瓦や小石のことです。また、産業廃棄物の種類の一つとして「がれき類」があります。具体的には、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」施行令第2条第9号に掲げる「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物」のこと。コンクリート破片の他、アスファルト・コンクリート破片、レンガ破片などが含まれます。工作物の新築、改築または除去に伴って生じた物であっても、木製品、ガラス製品、プラスチック製品などの廃材は含みません。
ここで言う「コンクリートの破片その他これに類する不要物」とは、いわゆるコンクリートくず(コンがら)と、道路などのアスファルト・コンクリートくず(アスがら)です。がれき類は、「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」、「廃プラスチック類」、「金属くず」、「ゴムくず」と共に安定型産業廃棄物に指定されており、安定型最終処分場で最終処分が行われます。
再生利用率が高いがれき類。どんなものに生まれ変わる?
がれき類が最終処分場で処分されるケースは少なく、発生量の内、95%が再生利用されているとも言われるほど、高いリサイクル率を誇っています。これは、がれき類の発生源が建設工事など限定的であることも大きく関連していると言えるでしょう。
一般的なリサイクル法としては、重機などによる前処理(コンクリートくずの一次破砕・粗破砕、鉄筋などの抜き取り)、固定式破砕機による破砕及び磁力選別機による金属類の除去、ふるいによる分級・粒度調整及び磁力選別機による金属類の除去を行った後、コンクリートは細かく砕いて再生砕石または再生砂としてアスファルト道路や駐車場などの路盤材、建築用基礎材、上下水道管の埋設保護材などに使われます。また、アスファルトがらは、破砕後に加熱して溶融し、再びアスファルト混合材として道路舗装の表層や上層基盤材として利用されます。
がれき類の不法投棄が引き起こす社会問題
一方で、がれき類は不法投棄量も多く、生活環境保全上の大きな問題となっているという側面も指摘されています。その背景としては、例えば建設廃棄物などの場合、安定型産業廃棄物とそれ以外の廃棄物の選別など処理手順の複雑化や、処理技術の向上による処理費用の増加などが様々な要因が考えられます。
しかし不法投棄は、産業廃棄物の処理に対する地域住民の不信感を生じさせる大きな要因となっているという側面が指摘されるなど、社会的な問題となっていることから、廃棄物処理法に沿った適正な処理の推進、処理手順などが細かく取り決められています。